ケアマネジャー試験過去問対策:ケアマネジャム

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ケアマネ試験、合格率低下の「なぜ?」

ケアマネ試験の合格率

介護支援専門員実務研修受講試験、一般的に言われるところのケアマネジャー資格試験ですが、その合格率が急激に低下しています。

絶望する受験生

このケアマネ試験、1998年度からスタートしていますが、初年度の受験者数20万人に対して、合格者は9万人。

44.1%と、半数近くの受験者が合格した計算になります。

ところが、ここ数年のケアマネ試験では、合格率がますます低下。

2011年度の試験で合格率は15.3%、狭き門となっています。20%と15%を行き来した後、2017年に21.5%と合格率は2010年以来の20%越え。かと思いきや、その翌年、まさかの過去最低の合格率10.1%。合格者数も5000人を下回りました

https://www.helpertown.net/mt/blog/2018/12/cm101.php

年度ごとの受験者数・合格者数・合格率に関しては、下の表をご覧ください。

年度受験者数合格者数合格率
1998年207,080人91,269人44.1%
1999年165,117人68,081人41.2%
2000年128,158人43,854人34.3%
2001年92,735人32,560人35.1%
2002年96,207人29,505人30.7%
2003年112,961人34,63430.7%
2004年124,791人37,781人30.3%
2005年136,030人34,813人25.6%
2006年138,259人28,388人20.5%
2007年139,006人31,758人22.8%
2008年133,072人28,992人21.8%
2009年140,277人33,119人23.6%
2010年139,959人28,703人20.5%
2011年145,529人22,329人15.3%
2012年146,586人27,905人19.0%
2013年144,397人22,331人15.5%
2014年174,974人33,539人19.2%
2015年134,539人20,924人15.6%
2016年124,584人16,281人13.1%
2017年131,560人28,233人21.5%
2018年49,333人4,990人10.1%

合格率低下の理由は?

この急激な合格率の低下の理由を考えます。

主張する講師

初年度は当然、有資格者の絶対数が必要になるわけですから、高い合格率になるというのは理解できます

なので、最初の2年間の40%台という合格率は別として、それ以外の年度の合格率に着目してみます。

30~35%台という合格率がで推移していたものの、20%台へ大きく下降し、さらに15%台、そして2018年には10.1%に落ち込んでいます。

ケアマネの平均担当件数は現在平均すると30件未満と言われており、地域による差はあるとはいえ、ケアマネは人数としては余っている計算になります。

さらに、ケアマネジャーの質の問題が大きな課題と言われていることもあって、あえて合格者数を低く設定していることも考えられます。

介護福祉士からケアマネに。ステップアップへの大きな壁

もちろん、出題も重箱の隅の隅をつつくような問題が多くなり、年々複雑化しているということも、ひとつの要因として考えられます。

さらに、大きな要因は、介護職の受験者数の急増です。

医学などの専門知識に弱い介護職にとって、医学関連の問題の出題範囲の広さは、大きな障害となります。

看護師等の医師以外の医療職も、免除される問題数は15問となり、介護福祉士等の介護系国家資格保有者と変わりませんが、 免除される問題の質の違いが、介護と看護の合格率を分ける大きな違いとなります。

基礎的な学力において、看護師の方が高い傾向にあったり、実働時間や経験・知識も豊富であったり、それ以外にもさまざまな要因が考えられます。

さらに、解答免除のない国家資格を持たない受験者が増えていることも、合格を阻む大きな壁となっています。

それでも、介護職のケアマネジャー試験受験者が増加しているというのは、 介護職のキャリアプランとして、介護職員初任者研修(ホームヘルパー2級)→介護福祉士→ケアマネジャーというルートが確立されつつあるということではないでしょうか。

介護の人間が増えたから、ケアマネジャー試験の合格率が減っている、なんて言われるのも介護の人間としては悔しい部分もあり・・・。

介護職のみなさん、ケアマネ試験がんばりましょう。

公開日:
最終更新日:2019/07/07